白衣の天使は飛んでいく

31歳無職、時々看護師。

売ってない!マスク嫌いの看護師が考えるマスクが浸透しない理由。

日本でもマスク不足?買占め?の問題が続いているようですが、ここスペインでは初めからマスクが売られていません。西洋にはマスク文化はありませんが、最近は少しずつマスクをしている人が増えてきました。

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マスクは”何のために”する?

日本では感染症を人に移さない、人から貰わない”ことを目的として、冬にはマスクをしている人の姿を日常的に見かけます。

この時期は花粉症の人は花粉をブロックする意味で使う人もいるし、女性はすっぴん隠しのためにマスクを着ける人もいます。真夏以外にマスクを着ける人を見ても何も不思議に思う人はいないでしょう。

看護師は仕事中は季節に限らず1年を通してマスクを使用している人もいるでしょう。

私はマスクが苦手で自分が風邪気味かインフルエンザが流行時などに指示される時以外はマスクを着用していませんでした。

ここスペインではマスクを着けている人は感染症を持っている危ない人”と思われる場合があります。

最近は新型コロナウイルスが大流行している影響からマスクを使用している人も増えましたが、官公庁の感染対策を見るとマスクの使用を強く推奨はしていないとみてとれます。

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出典:スペイン政府保健省

3月27日に発行された保健省の新型コロナ対策情報には、感染拡大予防として症状やすでにコロナウイルスに感染している人又は疑いのある人にマスクの使用を促しています。

 欧米の考えではマスクは感染症への罹患を防ぐ働きをしないという考えが根強くあるのだと思います。

 先日、スペイン国内の新聞に欧米とアジア間でのマスク使用の差についての記事がありました。日本人はなぜ西洋人がマスクを使用しないのか疑問だと思うのですが、この記事を読むと習慣の違いによって感染拡大させるリスクすらあることが分かります。

elpais.com

興味があれば一度読んでみて下さい。

*スペイン語ですがGoogle翻訳で何となく内容は分かると思います。 後日和訳を載せます。

 

マスクが売ってないスペイン

スペインでは本当にマスクが売っていません。

スペインではなく欧米諸国でも、中南米でもマスクを売っているのを見たことがありません。*中南米ではバイクに乗る時とかにつけるド派手な布マスクなら見たことがある。

今でこそマスクをしている人を良く見かけるようになりましたが、日本人が思い浮かべるマスク(サージカルマスク)ではなく、塗装などの作業をするときに使用するプラスチック製のマスクをしている人もすごく多いです。

日本でもマスクが買えないとはよく聞きますが、スペインはその比ではありません。Amazonなどを見るとマスクは売ってはいますが配送が1か月先、配送されてから届くまでにも時間がかかるためいつ手に入るかどうかも分かりません。

買い物で外に出る時に街でサージカルマスクを着けている人を見ると「どこで買ったんだろう、まさか病院で(コロナ)…?」と思ってしまうくらいです。

 

マスクが無意味とは思ってない

今まで「マスクなんて。」と小ばかにしていた人も、マスクが感染予防に有効な手段の一つだと認識しつつあります。

着ける人の数が増えていることは誰の目から見ても明らかだし、スペイン政府はマスク不足を解消すべく何千万枚単位でマスクの輸入をしています。

更に、私が住んでいるカタルーニャ州は各世帯に2枚ずつのマスクを配布すると声明を出しています。*これは多分実現しないだろうとスペイン人は言っていたが…。

欧州の一部では、既に外出時のマスク着用を義務化した国さえあります。

それでもまだマスクが浸透しないのは生活習慣の違いや新型コロナウイルス対策の優先順位からくるものだと思います。

 

・そもそも売ってない。

 →国内の流通が少なく、医療機関での使用が優先されるため一般の人までなかなか行き渡らない。

・マスクを使ったことがない。

 →顎マスク、鼻出てる、何日も使うなど間違った使い方で感染が拡大することを懸念し大々的に推奨していない。

・他人に配慮がない。

 →くしゃみは流石に口を覆うが、「病気を人に移すかも。」という思考はない。仮に移ったとしても自分の責任とは思わない。

・厳しいロックダウン。

 →急に始まったロックダウンで家から出られない。集まることが大好きなスペイン人にとっては一番有効な感染拡大対策かも。家から出なければマスクは不要。

 

”身近にないものに慣れる”のは簡単ではないです。

そもそも手に入らないものを普及させることは不可能だし、こういった状態でマスクの使用を促すことは更なる混乱が生じる可能性もあります。

だから人との間隔をあけて距離を保ったり、経済活動を中止してまで外出禁止にして人との接触を断つことを対策とすることは賢明なのでしょう。

マスクの流通が一般の人までに行き渡るようになれば状況は変わると思います。

4月3日にはアメリカのトランプ大統領が”布製又は医療用ではないマスク”の使用を推奨していると発表しました。トランプ大統領自身は「使用しない」と言っていますが、この流れは大きく広がっていくことが予想されます。

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最近日本では海外旅行帰りの感染者が多数報告されています。

スペイン政府が外出禁止令を出すまで日本人の旅行者、特に複数名の大学生と思われるグループをバルセロナではよく見ました。たまたまかもしれませんが、彼らはマスクをしていませんでした。日本から数日の旅行で来ているならば、せめてマスクくらいはするべきであったのではないかと思います。

100年前のスペイン風邪の流行によって世界は手洗いの習慣を得たそうです。*日本だけかも…。

今回の新型コロナウイルスが終息する頃には、”風邪気味時はマスクを着ける”という習慣が身につくかもしれません。